12月3日 『平和を求める祈り』 

吉田真司牧師

 この待降節、イスラエルとハマスの対立、その現実を遠くで知るだけで心をえぐられるような命の危機に対して一刻も早く終止符が打たれることを切に願い祈る日々です。またその対立が世界中に拡大し、更に大きな分断となり、取り返しのつかないような争いへと展開することへ大いなる憂慮を抱いています。ミャンマーやウクライナにおいてもますます深刻な状況です。日本国内においても軍備の増強、有事に備えての環境整備が進んでいます。先日のJアラートの物々しさ、また空港や港の軍事利用計画はまさに「戦争前夜」を思わせるものです。そういう「地」のただ中において、争いへの反対と平和への祈りを共に合わせたく、連盟理事会より「平和を求める祈り」を送らせていただきます。(以上「前文」抜粋)

平和を求める祈り

 主なる神よ、この年もみ子イエスの降誕の備えをする時を迎えました。み子の降誕を告げ知らせる天の使いたちは、「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ」とあなたを賛美しました。私たちは今、「地には平和」があるようにと切に祈ります。
 地には争い、戦いが満ちています。そして、争いの地で最も苦しんでいるのは、弱い立場に置かれた人々です。強い立場に立つ者、権力を持つ者たちは守られ、弱い立場の者たちは奪われ、傷つけられています。人間の尊厳が奪われ、命の危機にさらされています。
 平和の主、み子イエスは「苦難のしもべ」として歩まれました。私たちの咎のために鞭打たれ、苦しみを一身に背負ってくださいました。しかし、誰もそれが自分の咎のためとは思いませんでした。苦しみ傷んでいる人と、自分は無関係だと思いました。しかし、それは、私たちの罪、私たちの咎のゆえであることに気づかせてください。自分たちの貪り、利害や都合ではなく、あなたのみ心を求めつつ、今、すべきことを選び取ることができますように。
 主よ、国々の争いを裁き、多くの民を戒めてください。あなたの「殺してはならない」との戒めに従い、私自身が、剣を打ち直して鋤とすることを選び取ることができますように。槍を打ち直して鎌とする決断ができますように。そして、国のリーダーたちが、他の国に向かって剣を上げることがありませんように。戦うことを学ばない決意と教えない決意をもたせてください。そして、弱くされている者たちが、苦しみから解放され互いが共に命喜び合える地となりますように。イエスの愛が満ち、癒やされ平安を与えられますように。 主よ、私たちをあなたの平和の実現のために用いてください。

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